こんにちは!中央区議会議員の高橋元気です。
令和4年2月22日に、任期中最後であり、中央区議会議員で最多タイとなる本会議一般質問に登壇致しました。
これまでの一般質問の内容はこちらから
前回の一般質問はこちら
今回は同じ会派の高橋まきこ議員と二人での登壇となりましたので、質問時間も10分~15分で内容を詰め込みました!
主に中央区政、教育行政の今後の方向性について、山本区長、教育長に考えを問いました。
※2月27日現在においてまだインターネット録画中継が公開されてませんが、後程追記します。
■中央区政の今後について
令和5年に入り、これまで新型コロナウィルス感染症に苦しめられてきた世の中もようやく明るい兆しが見えてきました。5月には新型コロナウィルスの感染症法上の位置付けを季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げることが発表され、本区においても段階的にこれまでの日常が戻ってくることが期待されています。
そのような中で令和5年2月7日に発表されました令和5年度中央区一般会計予算案においては、「新たなステージへ!」と銘打ち、「区立学校給食費・保育所等副食費の無償化」を始め、子育て支援など本区が抱える多くの問題点を解決に導くための施策が打ち出されました。
23区の中でも中央区は人口増加率、合計特殊出生率、生産年齢人口比率などにおいてトップを走る区であり、大きなポテンシャルを持つ区であります。そのポテンシャルを最大限に活かし、素晴らしい街へと発展させるため、本区のこれからの方向性について順次質問致します。
Q1.子ども関連予算倍増など、予算編成の今後の方向性
5年間の人口増加率が19.8%、合計特殊出生率1.37、生産年齢人口比率71.4%など東京都、国をリードする本区においても、人口増加を背景に増え続ける区民税などの財源を有効に使い、国や東京都の動向や施策を待つのではなく、独自に18歳以下の区民に月額5000円給付(東京都の予算を併せて月額1万円の給付)、第一子からの保育料完全無償化など、子育て施策について具体的に独自で予算化をした上で施策を進めていくべきだと考えますが、本区の考えは?
また、例に挙げたような施策実現のためにも、子ども関連予算を更に毎年増やし続け、子ども関連予算の倍増を目指していくべきと考えますが、令和5年度以降の予算配分の方向性について
A1.全国的に少子化が進行する中、本区においては月島地域を中心に再開発等による人口増加が見込まれているため、小中学校や保育所等の整備をはじめ、多様な子育てニーズに対応する必要があるための財源確保が大きな課題。区としては、国や東京都の動向を注視しつつ、真に必要な子育て支援策を精査する。また、予算配分の方向性について区の施策は、世代に関わらず、全ての区民が安心して暮らすために長期的な視点で限られた財源を有効かつ効果的に配分するべきであり、特定の分野について先に金額を設定し予算配分する考えはない。
Q2.家賃助成制度の導入について
本区は共同住宅居住率においても94.2%で23区トップ。更に住宅家賃の水準も高く、物価高騰等により生活の影響を受ける区民にとっては家賃の家計に対する圧迫は大きいと思われます。
例えば千代田区では新婚夫婦や子育て世帯を対象とし、世帯人数に応じて家賃代を補助する「次世代育成住宅助成」、要介護の高齢者がいる世帯を対象とした「高齢者等安心居住支援家賃助成制度」があります。23区の中でも現在8区が家賃助成制度を整備しています。 そこでお伺いします。本区においても、子育て世帯や高齢者世帯等を対象とした民間賃貸住宅家賃助成制度を整備すべきと考えるが区の考えは?
A2.民間賃貸住宅への家賃補助については、公平性の確保や一定期間にわたる継続的な実施が必要となり慎重に検討。そのため区立住宅にひとり親世帯や高齢者世帯の住宅を確保することや、高齢者に必要な設備やサービスを備えた賃貸住宅に対して補助を実施している。限られた財源の中では家賃助成制度の導入は困難である。
Q3.個人住民税の減税について
人口増加を背景に増え続ける本区の税収を等しく区民に再分配するために有効であるのは、個人住民税等の減税であるとも考えられます。また、経済効果としては減税の結果税収が減るだけではなく、更なる人口増加の呼び水あるいは経済活性化の結果、将来的に税収は横ばいまたは伸びる可能性もあります。 例えば本区において個人住民税における本区の均等割分、あるいは所得割分の税率を下げるという選択肢があるか
A3.個人住民税は「地域社会の会費」的な性格を持つものとして、国民・地方団体間における住民負担の均衡化・適正化を図るため、通常よるべき標準税率を定めており、本区においても同じ税率を採用している。税率の引き下げについては、区財政に与える総合的な効果が不透明であり、区民に広く負担を分任しているという税目としての性格上、政策手法として用いることは適切でなく、現在のところ実施する予定はない。
Q4.多くの住民参加型のまちづくりについて
築地市場跡地の再開発、あるいは晴海四丁目など残る再開発計画の策定時においては、住民ニーズに沿った施設の誘致を検討して欲しいと多くの区民から要望があります。例えば保育施設や学童クラブ、或いは大規模商業施設や、浜町スポーツセンターに匹敵するスポーツ施設などの誘致要望が多い状況ですが、今後の再開発計画策定時の施設誘致の考えは?
また、再開発計画の策定段階において、より多くの住民の意思を反映していく必要があると考えます。鎌倉市では、市民と行政がオンライン上で意見交換・住民投票が出来る市民参加型オンライン共創プラットフォームを導入しています。本区においても既存のまちづくり協議会と並行して、時間・場所に捉われずに多くの区民の意見を具体的に計画に反映させる取り組みを進めるべきでないか?
A4.再開発計画は、事業者および土地・建物所有者が策定するものであり、区有地でない限り施設誘致の方向性を決定する権限は区にはない。区では事業者に対してまちづくり基本条例に基づく開発計画への反映事項を事前に明示した上で計画指導を行っている。指針を定める際には地域の代表者を構成員とするまちづくり協議会などに諮っている。また、具体的な計画が概ね定まった際には地域の代表者と協議を行い、周辺の住民や企業に対して計画説明を行っている。このように、様々な機会に意見を伝える場を設けていることから、オンラインによる直接の意見聴取は考えていない。
Q5.マンションベランダ転落防止等子どもの事故予防について
特に高層住宅の多い本区においては、近年多発するマンションベランダからの転落防止など、子どもの事故予防に関する周知や対策が不可欠です。国からは転落事故については、ベランダや窓の近くに子どもがよじ登れる物や家具を置かないことや、子どもの手が届かないところに補助錠を付けるなどにより防げる場合がある旨、周知されています。また、国は転落防止のために必要な手すりの改修に対する支援なども行っています。
本区においてはまず区民に対しては、どのように注意喚起しているか。また、施工会社に向けては建築基準法上の施工基準でもある手すりの高さ1.1m以上をクリアしているか、或いは手すりの改修が必要な場合に国の助成制度を活用出来るという点等、事故予防に向けた取り組みをどのように注意喚起しているか
A5.家庭における事故予防については区HPへの掲載やちゅうおう安全安心メールによる周知に加え、各種健康診査やイベント等の機会で啓発している。管理組合に対しては、管理情報誌などを通じ注意喚起を行っており、ベランダからの子どもの事故防止についても具体的な対策を記載している。手すりの高さについては申請手続きや検査の際に確認している。
Q6.東京湾大華火祭・大江戸まつり盆おどり大会・雪まつりの毎年開催について
昨年いよいよ開催され大反響であった大江戸まつり盆おどり大会、本年4年ぶりに開催されました中央区雪まつり、そして再開が心待ちにされております東京湾大華火祭、中央区を象徴するこれらのイベントが夏から冬まで年間を通して日本橋地域、京橋地域、月島地域と区内全域で開催されることは、区民のアイデンティティであり、中央区愛にも繋がる本当に素晴らしい伝統であると思います。コロナ禍を抜けた先の新たなステージの象徴として区民の希望とするため、これらのイベントの毎年開催を改めて区民の一人として要望するが如何か?
A6.3年ぶりとなった大江戸まつり盆おどり大会、4年ぶりの雪まつりには多くの方がご来場頂けた。改めてイベントを通じた住民相互の交流が大変重要と認識した。現在隔年で開催している雪まつりについては、毎年開催を望む声が区にも届いているが、ご協力頂く方々の負担等もあることから地域と協議する。東京湾大華火祭については、費用面での課題があるが再開を目指して検討を進める。
Q7.ICT教育の成果・課題と今後の方向性
文部科学省が示すGIGAスクール構想の実現に向けて、令和3年4月より区立小中学校の全生徒・児童にタブレット端末が支給され、多様な子ども達を誰一人取り残さない個別最適化された学びおよび主体的・対話的で深い学びの実現に向けて2年間活用されてきたと思います。 2年間を総括し、これまでの取り組みと成果・課題について。
また、ただICT機器を活用出来るようにすることがゴールではなく、「自分」の力で学び、理解し、さらに考える力を育むためにSTEAM教育にこれまで以上に取り組むべきである。ひとりひとりが情報を収集し、分析し、課題を把握し、課題解決のために何かを創るという実践的な教育時間の確保が課題となる。学習eポータルの整備が進むと共に、オンラインで誰でも自由に海外の授業を受けられるなど、教育の在り方自体が今後変わっていくと予想される中、今後におけるICT機器等を活用した教育の方向性・考え方は?
A7.令和3年度のタブレット端末導入により、授業における効率的な意見交換や意見集約などの協同的な学びが進んだほか、学校・家庭を問わずAIドリルソフトなどで自らのペースで学習を進められるようになった。また、お便りの配信やアンケートなども実施した。今後は、導入する学習eポータルの整備を始めとしたICT環境の再構築を行うと共に、子ども達が自律的にタブレット端末を管理・活用するデジタルシチズンシップ教育を推進していく。
Q8.学用品等を含めた教育費の無償化・リュック等による通学の自由周知について
国や都の子育て支援の流れ、そして本区においても区立学校の給食費無償化が進んでいるが、教育課程にこそお金がかかります。憲法26条に掲げられた教育の無償の精神からは、義務教育課程における授業料や教科書等だけでなく、教育課程全般に必要な家庭への負担を出来る限り軽減するべきと考えます。
例えば学校の指定品、ランドセルや標準服など学校が指定するものについては無償とする、あるいは補償をすべきであり、費用を家庭負担とするのであれば、少なくとも学校側が指定するべきではなく、原則家庭にて自由に選べるとするべきであると考えます。 これらの点について本区における教育課程に必要な学校指定品を含めた教育無償化見解について。
また、ランドセルにおいては近年そもそも指定品としないと考える自治体、学校も増えている。江東区においては学校がランドセル(学用カバン)を指定するものではなく、登校する際にはリュック等自由に選択が出来るという趣旨の通知を入学前のご家庭に出した。そもそもランドセルは値段が比較的高額で、重量も重く、タブレット端末など教科書以外にも持ち運ぶ必要が出てきた小学生にとっては、少しでも軽いリュックでの通学を望む家庭も多く、重すぎるランドセルは子どもの身体の発達に影響を及ぼす可能性もある。また、一人だけリュックで登校すると浮いてしまうと考える子どもも多く、しっかりとした周知が必要。
中央区においても、入学前のご家庭に対して、区立小学校ではランドセルによる通学を指定するものではなく、リュック等による通学は自由である旨を周知すべきと考えますが、本区の見解は?
併せて、子ども達の登下校時の負担軽減のため、学校に教科書等を置いていくいわゆる「置き勉」も自由に認められるべきであると考えます。区内小学校において置き勉は自由に認められているか、認められているのであれば気軽に対応が出来るようしっかりと周知がされているのか、教えてください。
A8.学用品等個人に還元される経費については原則として受益者負担(家庭負担)と認識している。区立学校では新入学児童の保護者に向けた案内において、ランドセルや標準服を推奨しているが、個別の要望にも対応しているので学校に相談して欲しい。学用品等を含む更なる無償化については、今後の国や都の動向を踏まえながら検討する必要があると考えている。
Q9.中央区外国人学校生徒等の外国人保護者に対する補助制度について
本制度は中央区に住民登録をし、小・中学校に相当する教育を行う朝鮮、韓国または中国人学校に在籍する児童・生徒の外国人保護者の方を対象に、生徒・児童一人につき月額8000円が支給される制度です。支給額は違えど、23区全てにおいて同様の制度が整備されています。義務教育において授業料負担がない日本人と比較し、授業料がかかる外国人学校に通う家庭への負担軽減という趣旨自体は理解するところです。しかしながら国籍による差別をするものではないという考えを前提にしながらも、制度対象国においては日本人学校生徒等に対する補助が必ずしも制度化されている訳ではないという点や、対象国以外の他のインターナショナルスクールに通う家庭との公平性を欠いているのではないかと疑問も生まれます。 そこでお伺いします。本区における本制度の制定経緯と直近における本制度の対象者数、そして予算上の支給実績は?
Q9.本制度は昭和57年第一回区議会定例会における「中央区在住の朝鮮人子弟の民族教育を助成するための教育特別助成金給付に関する請願」の採択を受け、昭和60年度より、学校法人東京朝鮮学園、東京韓国学園及び東京中華学校に在学している児童・生徒の保護者に対して一人あたり月額8000円の補助金を交付している。令和4年度上半期の実績は交付対象となる保護者が33人で児童・生徒は37人、総額177万6000円の交付額となります。
以上が第一回質問の要旨です。
時間がなく、再質問が出来ませんでしたが、
まず、子育て関連施策や学用品含めた教育の無償化についても、これまでも何度も答弁されるのが、「国や東京都の動向を踏まえる」、という点。
中央区は出生率等を含めて東京23区トップであり、東京都そして国をリードして進めていくべき立場、ポテンシャルがあります。
令和5年度予算案を見ても財政状況は比較的余裕があり、税収だけで前年度から60億円ほど伸びています。
例えば60億円あれば、18歳以下の区民全員に毎月2万円支給すら出来ます。
区のトップである区長が本気になれば、明石市のように子どもにしっかりとお金をかけ、結果人口や税収が増加し、全世代に還元が出来る好循環都市が実現出来るのです。
中央区はそれだけ恵まれている。
あとはトップの責任と覚悟次第であるのに、非常に歯がゆい思いをしています。
家賃助成制度も千代田区の決算書を見れば2億円で導入出来ますよ。
個人住民税の減税も1億円~2億円程度で実現出来ます。
一方で、団体関係者しか使わない銀座ブロッサムの運営は毎年3億円赤字を垂れ流しています。
どこにお金をかけていくか、その決断をしていくのは区のトップである区長の権限です。
国や都の動向を見守る前に区が率先してチャレンジすれば良いだけではないでしょうか。
結果的に失敗したら、頭を下げればいい。
また、区長は有権者によって選ばれる立場です。
失敗したら首を切るか判断するのは有権者です。
失敗する前に行政が恐れて何もやらない。本当の意味で区民のために働けますか。
失敗を恐れずチャレンジしなさいと子供たちに教えておきながら、模範を見せるべき最たる大人の区長が失敗を恐れてチャレンジしなければ、会わせる顔などありません。
国や都の動きを見守っている間に、子ども達は成長して大きくなります。
今、区長が、その責任と覚悟を持って、率先して行動すればいいだけです。
その区長は残念ながら、町会や自民党関係者等一部の関係者・支援者の力で再選を目指しています。
これから更に新住民が増えていく中央区において、未だに古い政治に左右されている。
この状況を何とかしたいと4年間足掻いてきました。
まちづくりにおいても、地域の代表者だけで構成される会議体だけで決めるのではなく、オンライン等を活用して全住民が参加出来るまちづくりを行うべきです。
これらの悔しい思い等を踏まえた上で、
4月の選挙の選挙公約(中央区マニフェスト2023)を近日中に発表します。
全ては区民の方々のために、次の4年間を懸けて戦いたいと思っています。