愛するティファニーへ
君が天国に行ってからもうすぐで2年になるね。
何だか振り返る余裕がなかったけど、久々に写真を見返して、とても会いたくなったので書きます。
ティファニーはアメリカンショートヘアーの女の子。
昔から猫が大好きで、自分が大学に入って最初の年、どうしても猫ちゃんを飼いたいと、自分がお金を出すからといって実家の家族を説得して、近くのお店にいた君に一目惚れをして、我が家に来てくれました。
信じられないほどかわいい子だった。
その当時の写真、どこかにないかな・・・たぶん実家にあるかな。
大学なんてそっちのけで毎日一緒にいて、君は懐いてくれたね。
むちゃくちゃ元気で、廊下を走り回ってジャンプして。
当時自分の部屋のベッドは2段構造の上だけのタイプだったけど、一緒に寝たりして。朝になるとジャンプで降りて行って。
沢山甘えてくれたね。PCで勉強してる僕の膝の上に乗っかってきて。いや邪魔だよといってどかしたりもしたけど。
部屋に閉じこもってると、ドアの外にずっと待ってて、くーんと泣いたりして。入れてあげなくてごめんね。
テーブルに上っちゃだめとか、しつけも割ときつくしたと思う。ちゃんとわかってくれてたね。
当時の彼女と別れて実家で一人でやけ酒して、酔いつぶれて泣いてた時、君はそばにいて涙をぺろぺろ舐めてくれたね。
人の気持ちが分かる、優しい子だった。
その優しさは、うちの家族全員を包み込んでくれたよ。
思春期のあの頃、自分も反抗期だった。何かにつけて反発をして、たまに険悪になりかねなかった3人家族。
姉は姉でぐれてたしな・・・(あの頃はもう社会人だから真っ当か)
もしかしたらバラバラになりそうだった家族を君はまとめてくれた。
君のお陰で会話が増えた。みんなが愛していた。
本当に、君は私たち家族の大切な一人であり、君のお陰で今の僕らがあった。
2年後、自分は大学を辞めて一人暮らしすることを決めた。
本当は連れて行って、一緒に住みたかった。
でもごめんね、当時の自分は君と一緒に住むほどお金がなかった。
本当にごめんね。
それでも実家に帰るたび、君は最大限嬉しがってくれたね。
他の人が君を抱くとめっちゃ嫌がるのに、僕が抱くときだけは落ち着いてくれた。
いつでも変わらずに喜んでくれた。
凄く嬉しかったよ。
そしてその気持ちは伝わってたよ。
君は間違いなく娘であり、大切な子だった。
君のお陰で、少し父というものの気持ちが分かった。
アメリカで暮らす父を高校の卒業式に招いた時、
「元気の成長が嬉しかった半面、その姿を見守れなくて悔しくも思った。」
と言った言葉を覚えてる。
その気持ちが、なんとなく分かったんだ。
離れて暮らして、我が子のことを見守れない気持ち。
それが少しわかって、自分の父に対する見方も変わったよ。
ありがとう。
住む場所も沢山変わった。
ウィンくんという親友も加わって、毎晩追っかけっこ凄かったね。
ウィンくん、君がいないと泣き喚くほど、君のことが大好きだった。
今でも頑張って生きてくれてるよ。
でもやっぱり、寂しそうだよ。
君が腎臓を壊して、弱っていく中でも、
なかなか会いにいけなくて、本当にごめん。
病院のケージの中で、君はずっと僕を見つめてくれた。
普段はなかなか目を合わせてくれないのに、
その時だけは、ずっと目を離さずに僕の目を見てくれた。
ぼろぼろ泣いてしまったよ。
やっぱり、それが今生の別れだと、君も分かってたんだね。
あのときの君の目を、僕は生涯忘れないよ。
最後の瞬間、一緒にいられなくてごめんね。
母の腕の中で眠るように亡くなったと聞いて、
涙が止まらなかったよ。
僕を父と見てくれてたのなら、僕は失格だね。
君ともっと一緒にいたらよかった。もっといろいろしてあげたかった。
天国で待ってて欲しい。生まれ変わっても一緒にいて欲しい。
また家族になって欲しい。
うちに来てくれてありがとう。
沢山沢山ありがとう。
家族みんなで君の骨を分け合った。
今も毎日、君と一緒にいるよ。
まだやっぱり、君のことをちゃんと向き合って思い返すことが難しかったんだ。
亡くなったすぐ、選挙のために演説をしてたら思い出して泣いてしまったように、今これを書いてる時も、君を思い出すと泣いてしまうんだ。
でもちゃんと、愛する君を送り出さないとね。
もしかしたら傍で見てるかもしれないけど、
君の3000倍くらい手がかかって、自己主張の激しいころまるという息子が出来たよ。
かわいいフグのぜんじろう(息子か娘か不明)も
合わせたら今なんと3人で暮らしとる。そしてなんと結婚もしてねぇんだ。(それは俺のせいだけど)
一回会わせたかったなぁ。
父親として、少しは成長出来てるのかな。
大好きだよティファニー。
少しでも君のような猫ちゃん、わんちゃん、小さな家族たちが大好きな人達と一緒にいられるように、そんな優しい社会を作るために頑張るよ。
また会おうね。
愛するティファニーへ