高齢者向け区内共通買物券支給、中央区は【バランスを取るため】と説明。合理的根拠のない補正予算案に反対します

こんにちは、中央区議会議員の高橋元気です。

本日は令和4年度9月補正予算案の審議が行われました。

私も委員として出席しておりますので、予算案の中から各種質疑をしたのですが、今回はやはりこちらです。

今回の施策である高齢者向け区内共通買物券について、集中的に質疑致しました。

Q.まずは本件施策について、対象者は26500人とのことだが、予算額3億5529万7,000円の内訳は?

A.買物券自体が約2億9000万円、委託料が6400万円(全体管理6400万、送付代1787万5000円、コールセンター822万5000円、その他1200万円)

Q.原油価格、物価高騰の影響を受けるのは全区民であり、公的年金の引き下げにより厳しい環境とあるが、実際にご高齢の方にどれほどの影響があると試算し、12000円の額と定めたのか、金額の妥当性および買物券という方法が適切であるとどのように判断したのか

A.まず公的年金の引き下げが平均0.4%のところ、全国平均の支給額が14万6000円である。そこから試算した場合に月換算で584円、また原油価格および物価価格による生活必需品の値上がりを加味し、月約1000円と試算、年間で12000円の支給と決めた。

また、コロナ禍における区内の中小商店への支援を兼ねるため区内共通買物券としての支給が良いと判断した。



Q,一方で港区所得制限を設けず子ども1人5万円の電子商品券の配布を決めた。他の自治体でも子どもあるいは子育て世帯を対象に給付金の支給を検討していると聞いている。図らずして近隣区である港区子どもに対してお金をかける一方、中央区ご高齢の方を中心に考えているという印象は拭えない。実際にそのような疑問の声、怒りの声を頂いています

そもそも原油高・物価高騰による生活必需品の高騰の煽りを受けるのは全区民である。子育て世帯の方々も10月から児童手当の支給が廃止される方もいる。生活に苦しんでいるのはご高齢の方だけではない。そもそも、今回は所得制限を設けずに支給する。ご高齢=生活が苦しいと定義すること自体がおかしい。実際に高齢の方からも、馬鹿にするなと言われている。それならばこれまでの臨時給付金のように年齢ではなく、所得で分けるべきでは?また、少なくとも対象は全区民を対象とするべき。

A.今回の補正予算のみを見れば高齢者のみを優遇しているように見えるかもしれないが、コロナ禍の中で令和2年度に子育て世帯に1万円、低所得世帯に3万円+5万円、令和3年度に生活支援特別給付金として子供1人あたり5万円、2回に分けて子ども1人あたり10万円を支給している。

子育て向けの給付は既に行われているため、全体のバランスを見た時に、限られた予算の中で今回は高齢者に特化した。



⇒そもそも臨時特別給付金等国の事業であり、本区が独自で予算化した本施策とは抜本的に異なる。同一視し、全体のバランスを取るべきとする本区の見解は理解が出来ない。

23区の中でも最もご高齢の方が少なく、20代から50代までの現役子育て世代が人口構成を多く占める本区として、区は何度も子育て支援策が評価されて転入が増えているとしているが、決してそうではない。高層マンションの物件的価値、都心に近い立地、環境面で評価されているのであると直視した方がいい。

他区と比較して子育て支援策に劣るのであれば必ず人は離れていきます。本区の今後の課題は定住性にあるはず。

本施策についてはご高齢の方からもなぜこんなことをするのか、いらないといった声もあった。ご高齢の方の支援を継続することにもちろん異論はないが、本施策は、支給対象と支給根拠に合理性・公平性を欠いており明らかにおかしい。

また、本区においては臨時特別給付金についても50%超の世帯の方々が支給対象外であり、そもそも支給されていない。

にも拘わらず、65歳以上の高齢者に対しては、生活が苦しいかどうか関係なく、所得制限に寄らずに支給をするコロナ禍における生活支援を目的とする施策の整合性が取れていない


本施策については、合理性・公平性に欠いており、会派として反対する。



本施策については答弁含めてあまりに酷く、会派として補正予算案に反対することを決めました。

子ども医療費助成など評価すべき施策はある一方、高齢者向け買物券支給施策による区民への影響は大きいと判断します。

以下、反対表明文です。

令和4年度9月補正予算案反対意見表明(かがやき中央)




何故、このような合理的な根拠のない施策となったのでしょうか。それが中央区なのねと言われたらそれまでですが、簡単に言い表せる言葉があります。

「与党の選挙対策」


です。荒れるの覚悟で言いますが。

冒頭、与党系議員から本施策について、「我が会派から要望をしてきました高齢者支援策を実施して頂きありがとうございます。」と言った趣旨の発言がありました。

恐らく与党会派が選挙対策の実績づくりとして進めたのだと私は(あくまで私は)理解しています。

言い換えれば票田となる高齢者に対するバラマキです。

ちなみに来週の本会議で採決を取り、最終的に決議がされますが、反対しているのは我が会派と共産党さんのみで、通る見込みです。

まさにそこが、古い中央区の象徴であり、私が変えなくてはいけない、戦わなくてはいけないと思っている部分です。

分断を生みたいわけではありません。しかしながら、余りにおかしい。

子どもファーストのまちを作るべきとする理念と正反対の状況です。

Twitterからの引用失礼致します(問題があれば消しますのでお申しつけください)

古い中央区の体質を変えるためにはやはり、選挙で変えなくてはいけません。

自分にお願い!と言っている訳では決してありません。しっかりと政策を見比べて、子育て世帯の方々に目を向けている議員を増やしてください。仲間が多ければ、劇的に変わります。

よろしくお願い致します。

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